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40年住宅ローンのメリットとは?
シミュレーションや賢いローンの組み方も
JAN.06.2026
マイホームを考えるとき、気になるのが住宅ローンの返済期間ではないでしょうか。「月々の返済額を抑えたい」「より高品質な家や好立地の物件を検討したい」という人に注目されているのが、最長40年の住宅ローンです。
一般的な35年ローンと比べてどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。35年と40年のローンで月の返済額や総返済額がどう変わるかのシミュレーション、40年ローンを選ぶときに考慮したいポイントも紹介します。
目次
POINT
- 最長35年の住宅ローンが一般的だったが、近年は40年・またはそれ以上の返済期間を選べるローンもある
- 40年住宅ローンには、月々の返済負担を抑えられる一方、金利の高さから返済総額が大きくなる可能性がある
- 40年住宅ローンを組むなら、ライフイベントを考慮した返済計画や、金利タイプも考慮したローン選びが重要
住宅ローンの返済期間は40年まで選べる?

住宅ローンの多くは、返済期間が35年までとなっています。しかし、35年だと毎月の返済負担が気になるという人も多いでしょう。40年という、より長期間のローンは選べるのでしょうか。具体例とともに、40年の住宅ローンについて解説します。
一般的な住宅ローンは最長35年
銀行などの多くの金融機関では、住宅ローンの借入期間を最長35年に設定しています。これは定年後に十分な退職金が得られ、定年退職した60歳から年金が受給できた時代の名残ともいえるでしょう。定年後に残高が残る長期のローンでも、無理なく返済できていました。
返済期間を長くして月々の返済額を減らすことで住宅が取得しやすくなるように、金融機関は最長35年という長期間の住宅ローンを展開し始めた経緯があります。
一部のローンでは40年返済も可能
現在は35年よりも長い、40年以上の返済期間を設けた住宅ローンも浸透してきています。年の住宅ローンが普及した時代と比べれば、終身雇用制の崩壊や年金受給年齢の引き上げなどにより、長期的な返済は難しくなっている側面もあるでしょう。
しかし物価高や手取り収入がなかなか増えない状況もあり、月々の返済額を減らすために、より長期のローンの需要も高まっています。特に若年層や子育て世代など、毎月の家計が苦しくなりやすい層にとって、月の返済額が少ない長期ローンは魅力的です。
ただ、まだ40年以上の返済期間を設けているローンは、最長35年のローンほど選択肢がありません。また35年・40年といった長期的な返済が必要になる住宅ローンでは下記のように、完済時の年齢制限が設けられているケースもあります。
- 借入を申し込んだ年齢から80歳までの期間が最長の借入期間
- 申込時の年齢が満44歳未満
40代で40年ローンを検討する場合は、年齢制限に注意してローンを選びましょう。
「フラット35」にも最長50年のラインナップあり
「フラット35」は、住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して提供する、長期固定金利の住宅ローンです。
フラット35は商品ラインナップが豊富で、40年を超えて最長50年の「フラット50」という商品もあります。商品ごとの返済年数の範囲は、次の通りです。
- フラット20:15年〜20年
- フラット35:15年〜20年、21年〜35年
- フラット50:36年〜50年
フラット50で返済期間を40年に設定すれば、40年で住宅ローンを組めます。ただし、フラット50は長期優良住宅を取得する場合にのみ利用できる商品です。三井ホームのように標準仕様で優良住宅の認定基準を満たす住宅会社を選んで家を建てる場合、有力な選択肢となります。
参考:【フラット20】 | 商品ラインナップ | 新規借入れをご検討の方 | 長期固定金利住宅ローン【フラット35】
住宅ローンを40年で組むメリット

住宅ローンは、返済期間によってメリット・デメリットがあります。40年の住宅ローンについて、まずは具体的なメリットを見ていきましょう。
月々の返済負担が減って生活に余裕ができる
40年の住宅ローンは35年の住宅ローンに比べて、60か月も返済期間が長くなります。住宅ローンの返済は1か月ごとが一般的です。35年だと420回の返済で完済すべきところを、480回の返済で完済すればよくなります。
仮にどちらも同じ固定金利(1.9%/年)で2026年1月から返済開始した場合、借入額が3,000万円なら、毎月の返済額は次のように変わります。
- 35年の住宅ローン:9万7,846円(四捨五入)
- 40年の住宅ローン:8万9,277円(四捨五入)
※元利均等方式・元金据え置き期間は0か月で計算
差額は約8,600円となっています。大した差ではないと感じる人もいるかもしれませんが、品種によっては10kgのお米を1袋買える金額です。
借入可能額が増えて選択肢が広がる
返済期間を40年に延長することで、金融機関の審査で借入可能額が増加する可能性があります。金融機関は年収に対する返済負担率を加味して、審査を行うためです。
月々の返済額が抑えられれば、同じ年収でもより高額な借入が承認されるケースは少なくありません。予算が増えることで、より立地の良い物件や、高性能な住宅設備を備えた住まいも選択肢に入ってくるでしょう。高性能な住宅は初期投資が高くても、断熱性や耐久性に優れているため、長期的なメンテナンス費用を抑えられるメリットがあります。
住宅ローンを40年で組むデメリット

40年という期間は、住宅ローンの返済期間としてはかなり長めです。月々の返済負担は減りますが、無視できないデメリットもあります。メリットと比較して、40年住宅ローンを選ぶかどうかを判断しましょう。
金利が高めで総返済額が増える場合が多い
住宅ローンは、返済期間が長くなるほど金利が高く設定されるのが通常です。例えばフラット20とフラット35・フラット50の年利を比較すると、この傾向が分かります。
| 商品名 | 金利の範囲 | 最頻金利 |
|---|---|---|
| フラット20 | 1.58%〜4.12%/年 | 1.58%/年 |
| フラット35 | 1.97%〜4.51%/年 | 1.97%/年 |
| フラット50 | 2.07%~2.54%/年 | 2.07%/年 |
※2025年12月時点の金利です。
金利に幅があるのは、住宅金融支援機構が提携する金融機関によって金利が変わるためです。民間の金融機関が提供している40年以上の住宅ローンでも、35年までのローンより金利が高くなっているケースが少なくありません。
金利が高いということは、返済総額が大きくなるということです。毎月の返済負担は減っても、長期的に見て全体の返済額が膨らむことは、念頭に置いておきましょう。
参考:【フラット20】 | 商品ラインナップ | 新規借入れをご検討の方 | 長期固定金利住宅ローン【フラット35】
定年後も返済が続くケースが大半
現在は65歳までの雇用機会の確保が義務化、70歳までの就業機会の確保も努力義務化されています。とはいえ、仮に70歳まで現役時代と同じように働いたとしても、31歳以上で40年住宅ローンの返済を開始した場合、完済前に収入が減ってしまう可能性が高いでしょう。
20代前半など若い段階で返済を始めれば、定年を迎える前に完済することも可能ですが、一般的にマイホームを検討し始める30代ごろからだと、40年の返済期間は最後の数年は生活が苦しくなるかもしれません。
退職しても副業や不労所得などで現役時代と同じ収入が見込める、十分な資産があるというケース以外、計画的な貯蓄や退職後の節約が必要になります。
35年ローンと40年ローンで返済額はどう変わる?

40年の住宅ローンでは35年に比べて、月々の返済額が変わることを試算しましたが、あくまで金利が同じと仮定して簡易的に考えたときの話です。実際は40年ローンのほうが金利は高くなるケースが多いため、先ほどの概算とは変わります。
金利差を考慮して、毎月の返済額や総返済額がどの程度変わるのか、フラット35とフラット50を例にシミュレーションしてみましょう。
毎月の返済額の差をシミュレーション
以下の前提で、フラット35(返済期間35年)を利用した場合と、フラット50(返済期間40年)を利用した場合、毎月の返済額にいくら差が出るのかを計算します。
<前提>
- 借入額:3,000万円
- フラット35の金利:1.89%/年
- フラット50の金利:1.99%/年
- 計算方式:元利均等方式
- 元本据え置き期間:0か月
- 返済開始日:2026年1月
<毎月の返済額>
- フラット35(返済期間35年)を利用した場合:9万7,694円(四捨五入)
- フラット50(返済期間40年)を利用した場合:9万690円(四捨五入)
差額は7,004円です。金利差を考慮すると差は少なくなりますが、1年の返済額としては8万4,048円にもなります。
返済総額の差をシミュレーション
以下の前提で、フラット35(返済期間35年)を利用した場合と、フラット50(返済期間40年)を利用した場合、総返済額の差も計算してみましょう。
<前提>
- 借入額:3,000万円
- フラット35の金利:1.89%/年
- フラット50の金利:1.99%/年
- 計算方式:元利均等方式
<返済総額>
- フラット35(返済期間35年)を利用した場合:4,104万円
- フラット50(返済期間40年)を利用した場合:約4,354万円
総務省の「家計調査報告(2025年9月分)」によれば、2人以上世帯の消費支出は平均して 303,214円です。1年に換算すると3,638,568円なので、返済総額の差額は1年当たりの消費支出の7割近くに当たります。
住宅ローンを40年で組むときのポイント

住宅ローンの返済期間を40年という長い期間にするなら、金利が高めで返済総額が大きくなる・定年を迎えて収入が減った後も返済が続く可能性があるといった、デメリットにうまく対応する必要があります。
月々の負担を減らすだけでなく、長期的な視点で返済や生活が苦しくならないようにするには、何を意識すればよいのでしょうか。
将来の収入やライフイベントまでしっかり考える
40年の住宅ローンを組むとき、重要なのは将来のライフイベントを考慮した返済計画を立てることです。40年という長い期間には、転職や昇進・子どもの進学・親の介護など、さまざまなライフイベントが予想されます。
例えば、現在の年収が昇進により上がる可能性もあれば、転職により一時的に減少するケースもあるでしょう。出産や育児による世帯収入の変化、定年後の年金収入への移行なども考慮しなければなりません。
ライフイベントに伴う支出の増加も考慮しましょう。子ども一人当たりの教育費は大学まで含めると、幼稚園から大学まで全て国公立でも約1,000万円といわれています。住宅ローンと並行してこうした費用も準備する必要があります。40年の返済期間中に想定される収支の変化を整理し、無理のない返済計画を立てる意識が必要です。
金利タイプの特徴も踏まえてローンを選ぶ
例示やシミュレーションに挙げていた「フラット35」「フラット50」は、全期間固定金利です。ただ、民間の金融機関には、変動型の金利を採用している40年住宅ローンもあります。固定金利と変動金利にはそれぞれにメリット・デメリットがあるので、住宅ローンを選ぶ際には金利タイプにも注目してみてください。
変動金利は一般的に固定金利より低く設定されているため、月々の返済負担をさらに軽減できる可能性があります。ただ、短期プライムレートの影響を受けた金利上昇リスクがあり、将来的に返済額が増加する可能性が高いでしょう。
一方、固定金利は借入期間中の金利が変わらないため返済計画が立てやすく、短期的な市場の影響で金利が上昇する心配をする必要はありません。ただし、変動金利より金利が高めに設定される傾向があります。
金利変動のリスクを許容して金利の低さを選ぶのか、長期的な金利変動リスクのなさを選ぶのか、経済状況によって判断しなければなりません。40年住宅ローンは返済期間が長いので、変動リスクも大きくなります。変動による金利の上昇に耐えられるかどうかが、判断の基準になるでしょう。
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まとめ

住宅ローンの返済期間は一般的に35年が主流ですが、近年は35年を超える長期の住宅ローンも増えてきました。一部の銀行などの金融機関やフラット50では、最長50年までの返済期間を選べます。
40年住宅ローンのメリットは、月々の返済負担を抑えられること、借入可能額を増やせる可能性があることです。ただ、金利が高めで総返済額が増える傾向にあるほか、返済開始の年齢によっては定年を迎えて収入が減った後も返済が続く場合があります。
40年住宅ローンを組むなら、将来の収入やご夫婦のライフイベントを考慮した返済計画を立てるなど、金利タイプごとの特徴を加味してローンを選ぶことをおすすめします。資金計画に悩む場合は、ぜひ三井ホームの資金計画相談デスクや注文住宅のカタログ・規格住宅シミュレーションを活用してみてください。



































