2017.10.11
熊本県産材を使用した安全・安心な医療施設上棟
~ツーバイフォー工法構造材の地産地消を推進~
~オリジナル制震システムVAXを採用、地域の防災拠点として提供~
三井ホーム株式会社(本社:東京都新宿区、社長:市川俊英)は、熊本県熊本市に構造材として熊本県産材を用いて施工中の医療施設「みらいこどもクリニック」が上棟したことをお知らせ致します。


本建物は、当社施工の医療施設としては、初めて県産材を使用した建築物になります。当社は、2015年国産材JAS規格の改正※1等と合わせ、地元産材を中心とした国産材使用を推進してきました。その中でも熊本県エリアは、地元県産材利用のための環境整備が進んでおり、当社は戸建住宅中心に県産材使用を推進し、本年度同県内施工の約7割の戸建住宅で県産材を使用しています。
本計画に際しては、事業主から「熊本地震の復興に寄与することにつながる」と、県産材の利用希望が得られたことから、ツーバイフォー工法の主要構造材であるスタッド※2全量に熊本県産材を使用することが実現しました。
本建物の外観は、小児科専門のクリニックとして、地域の街並みにとけこみ、子どもたちに安心感をあたえる曲線を効果的にとり入れた英国風のデザインとしております。また、熊本地震での経験より、本施設を地域の防災拠点として提供したいという事業主の意向を受け、地震に強いことで定評のある2×4工法による建築に加えて、当社独自の制震システムである「VAX」※3を設置することで高い耐震性だけでなく揺れそのものを大幅に低減することが可能となりました。


当社は、今後も同エリアにおいて地元産材使用の周知を進め、地域の振興に寄与するとともに、安心、安全で、地球環境と子どもにやさしい木造建築の普及に努めてまいります。
- ※1 杉材の基準強度が新たに制定されたことにより、強度面での信頼性が向上。
- ※2 ツーバイフォー工法(枠組壁工法)の壁部分を構成する縦枠材。
- ※3 VAX(Vibration Absorbing Xbar)
VAXは制震壁と耐力壁を両立させることに成功したツーバイフォー工法用制震装置です。耐震設計の基本である耐力壁を適切に確保した上で制震効果を付与し、揺れそのものを低減するだけでなく繰り返し地震に対する継続的な耐震性を発揮します。(一般的な2×4工法の建築物と比べ、地震時の建物の揺れを2階床で最大80%程度低減)
当該プロジェクト概要
- 建設地
- 熊本県熊本市中央区大江1丁目12番7
- 主要用途
- 医院併用住宅(小児科)
- 構造
- 木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)
- 耐火・防火の
種別 - 省令準耐火「建築物」
- 階数
- 地上2階建
- 敷地面積
- 782.59㎡(236.73坪)
- 延床面積
- 403.72㎡(122.12坪)
- 着工日
- 2017年7月20日
- 上棟日
- 2017年9月28日
- 完成予定日
- 2017年11月8日
- 建築主
- みらいこどもクリニック
- 設計
- 三井ホーム株式会社
- 施工
- 三井ホーム株式会社
参考
地元県産材を使用した当社建築物の事例(全国)

延床面積 738.29㎡(223.35坪)2014年築

延床面積 718.59㎡(217.37坪)
三井ホーム鹿児島(株)施工 2017年築
「」ロゴについて
三井不動産グループでは、グループのロゴである「(アンド)」マークに象徴される「共生・共存」、「多様な価値観の連繋」の理念のもと、グループビジョンに「
(アンド・アース)」を掲げ、当社グループのまちづくりが常に地球とともにあることを認識し、人と地球がともに豊かになる社会をめざしています。
「(アンド)」マークの理念とは、これまでの社会の中で対立的に考えられ、とらえられてきた「都市と自然」「経済と文化」「働くことと学ぶこと」といった概念を、「あれかこれか」という「or」の形ではなく、「あれもこれも」という形で共生・共存させ、価値観の相克を乗り越えて新たな価値観を創出していくもので、平成3年4月に制定されました。
三井ホーム株式会社 広報部 広報グループ : 03-3346-4649