ライフステージに合わせてあたたかく支える家

2019年撮影

緩やかに時が流れる住まい
1981年竣工東京都 O様邸

閑静な住宅街の路地。O様邸は、庭木の緑に包まれて静かなたたずまいを見せています。奥様のご実家である古い日本家屋の建て替えを三井ホームに依頼されてからはや40年。当初は、お祖母様、ご両親、O様ご夫妻、お子様の4 世代で住まわれていました。その後、家族構成の変化がありながらも、仲良く暮らす日々を積み重ねてきました。お子様の独立などを経て、昨年夏からはご夫妻ふたりの生活に。そうした人生のステージを変えていくご夫妻の日常を住まいはずっとあたたかく支えてきました。思い出を大切にしつつ、必要な手入れを施しながら、今の生活を楽しんでいるご夫妻。O様邸の時の流れは、まるで住まい手の心の動きに寄り添うかのように、とても緩やかに感じられます。

掃き出し窓で陽光をたっぷり取り込んだダイニング。
新婚時に購入したウィンザーチェアと、これからの二人暮らしのために買ったクラシックデザインのチェアが並ぶ。

好きなものに囲まれて暮らすのは本当に幸せ。
そのときどきでインテリアに手を入れて楽しんでいます。

最初に三井ホームの展示場に足を運んだときは、まだ建て替える気はありませんでした。でも営業担当の方が熱心だったのと、本格的な洋風のデザインが印象的で、お話ししているうちにどんどん夢がふくらんでいったんです。当初4世代6人で同居することになったので、家族の集まるリビングは広く明るく。大きな出窓は家族みんなのお気に入りでした。庭の緑も見られるし、飾り棚にもなる。その分ダイニングはコンパクトに。こだわりの空間でにぎやかに過ごせましたね。家族それぞれに好みの家具を揃えて、ソファを張り直したり、壁紙を貼り換えたり。そのときどきでインテリアに手を入れて、今もアレンジを楽しんでいます。

自然光に照らされた出窓はギャラリースペース。ディスプレイには奥様のコーディネートセンスが光る。

古い食器棚をベースに味わい深く年数を重ねたものがさりげなく配されている。

わが家は決して豪邸ではありません。でも限られたスペースを本当に上手にめりはりをつけて設計してもらえました。特にこの玄関ホールには満足しています。吹き抜けのホールと優雅な階段。家族が行きかう動線の交差点であり、お客様をお迎えする場でもあります。大事な空間を納得いくようにしつらえることができたこと、今でも誇らしく思います。壁紙の一部を貼り換えたり、ドア枠を自分で塗り直したり、母の描いた絵を飾ったり。暮らしの中で無理なくできることをじっくりみんなで手をかけながらこの家に対する愛着を深めていきました。

O様ご夫妻と営業担当の楢崎（写真右）。新築から40年を経過した現在でも、
顔を合わせると次々に家づくりの思い出がよみがえってくるという。

総2階のシンプルな建物ですが、窓周りの鎧戸や花台、出窓などがいいアクセントになりました。現在の外壁はブルーですが新築当時はライトグリーン。新鮮な印象でしたね。わが家ができてからご近所でも似た色の外壁が増えました（笑）。育児に手がかからないようになってからはガーデニングが趣味になりました。庭木も少しずつ入れ替えて。ハナミズキやモッコウバラ、キンモクセイなど季節ごとに花が咲くのを楽しみにしています。

端正な洋風インテリアが評判を呼び、新築時には雑誌取材が殺到したO様邸。
築20年のお宅の事例写真をまとめた三井ホームの冊子にも掲載された。時を経てその風格はさらに増している。

三井ホームの展示場で営業担当の楢崎さんに出会っていなかったら、この家はありませんでしたね。毎日電話をかけていただいて私たちの住まいへの夢を引き出してくださった。おかげでこんなに長く愛せる家ができました。祖母も両親も、独立した子どもたちも、みんなこの家が大好きでした。これからも夫婦ふたりでこの家とともに楽しく暮らしていきたいですね。