ニュースリリース

2022.10.25
三井ホームコンポーネント(株)が
「ウッドデザイン賞 2022」を受賞
~地元の県産材をふんだんに活用した『群馬県畜産試験場 繁殖育成牛舎』~

三井ホーム株式会社(本社:東京都新宿区、社長:池田 明)は、グループ会社の三井ホームコンポーネント株式会社(本社:東京都中央区、社長:植竹 孝広)が木工事を施工した『群馬県畜産試験場繁殖育成牛舎』で「ウッドデザイン賞 2022」を受賞したことをお知らせいたします。

【受賞作品概要:群馬県畜産試験場 繁殖育成牛舎】

■受賞対象分野 建築・空間分野  ■受賞部門 ライフスタイルデザイン部門
■共同受賞者 小林 一彦(アアデル株式会社)、 群馬県産2×4材販路拡大グループ
■建物特長

  • 床から高さ3mまでの基礎と柱を鉄筋コンクリートで施工し、壁・屋根に群馬県産スギ・ヒノキ材を活用した木造牛舎
  • 折畳みトラス※1(特許申請中)と現場プレス併用方式を初めて併用し、搬入・組立ての合理化も実現。
  • 木材利用量は246㎥(うち、80%以上の205㎥で群馬県産スギ材等の国産材を使用し、地産地消にも寄与)。
    炭素貯蔵量(CO₂換算)は170.4t-CO₂※2、スギの木(35年生)に換算すると約700本※3に相当。

本受賞作品は、「林業県ぐんま県産木材利用促進条例」および「ぐんま県産木材の利用の促進に関する指針」をもとに群馬県産の木材を使用して施工した黒毛和種改良研究・優良黒毛和種受精卵供給施設です。木造にすることで、地球環境にやさしいだけでなく、木材の調湿・断熱効果等の特性により、生育する牛にとっての最適な育成環境にも配慮しています。
今後も三井ホームグループは、中層建築物や多様な用途の建築物の木造化・木質化を促進することで脱炭素社会の実現に資する木造建築のさらなる普及と技術の発展に努めてまいります。

  • ※1 「トラス」とは、屋根組み等に用いられる三角形を基本単位とする骨組みを指します。
  • ※2 林野庁「建築物に利用した木材に係る炭素貯蔵量の表示に関するガイドライン(令和3年10月1日)」をもとに算出。
  • ※3 スギの木1本あたりに固定された炭素量を68㎏として算出((国研)森林研究・整備機構森林総合研究所の算定解説より)

ウッドデザイン賞
一般社団法人日本ウッドデザイン協会が主催する、木で暮らしと社会を豊かにするモノ・コトを表彰し、国内外に発信するための顕彰制度です。

<ウッドデザイン賞 2022 プレスリリース>
https://www.wooddesign.jp/pdf/pressrelease1006.pdf

建物概要

所在地 群馬県前橋市富士見町小暮 2438‐1
法定延床面積 1,850.00㎡(559.63坪)
建築面積 2,146.00㎡(649.17坪)
規模構造 RC造一部木造、平屋建て
建築主 群馬県
設計 株式会社モアブレーン(担当:小林 一彦)、三井ホームコンポーネント株式会社、有限会社ろふと
施工 建築工事(元請):橋詰工業株式会社
木工事(下請):三井ホームコンポーネント株式会社

本施設の特長

牛舎として最適な木材を使用した構造
従来、大規模牛舎は鉄骨造で施工されることが主流でしたが、本施設は木造とし、群馬県産の特色である大径材・超長尺も含めたスギ・ヒノキ2×4材(JAS規格材)を主要な構造部材として使用し、屋根にトラス架橋を形成しました。これにより、体格が大きな牛を約200頭管理予定の牛舎に求められる開放的な空間と十分な構造強度の両立を実現しました。

三井ホームコンポーネント独自の屋根工事の施工技術
三井ホームコンポーネントが施工した木工事のうち屋根工事については、搬入・組立ての合理化を図るため、トラスの折畳み技術(特許申請中)および現場接合を初めて併用し、同時に品質も確保しました。

群馬県産の木材を最大限活用し、脱炭素社会の実現と牛の生育環境の向上に寄与
本施設での木材の総利用量は246㎥、これは炭素貯蔵量にして 170.4t‐CO₂、スギの木(35年生)に換算すると約700本に相当し、建物として炭素を長時間固定化することで脱炭素社会の実現に貢献しています。なお、総利用量における国産材の利用率は84%を占め、群馬県の豊富な森林資源である県産2×4材(JAS規格材)を構造部材として採用することで、同県内にCLTや集成材等のエンジニアードウッド※4の生産拠点が存在しないという課題解決にも寄与し、今後の木造牛舎建設のモデルケースとしての役割も期待されます。
また、木材は調湿・断熱効果があるだけでなく、素材としての明るさ、親しみやすさを演出できるため、牛の生育環境上、ストレスを低減させうる環境につながります。さらに、利用する職員にとっても、身近な県産材を使用することで、愛着をもってご利用いただける施設を目指しました。

【参考写真】

  • ※4 「エンジニアードウッド」とは、木材を薄く切ったり、細かくくだいたりしたものを、接着剤等を使って固形化したものや、その2次加工製品のうち、強度特性が計算・評価・保証された製品を指します。

三井不動産グループのSDGsへの貢献について

https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/esg_csr/
三井不動産グループは、「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、人と地球がともに豊かになる社会を目指し、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)を意識した事業推進、すなわち ESG 経営を推進しております。三井不動産グループの ESG 経営をさらに加速させていくことで、日本政府が提唱する「Society5.0」の実現や、「SDGs」の達成に大きく貢献できるものと考えています。また、2021年11月には「脱炭素社会の実現」、「ダイバーシティ&インクルージョン推進」に関し、下記の通りグループ指針を策定しました。今後も、三井不動産グループは街づくりを通じた社会課題の解決に向けて取り組んでまいります。

参考
・「脱炭素社会実現に向けグループ行動計画を策定」
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2021/1124/
・「ダイバーシティ&インクルージョン推進宣言および取り組み方針を策定」
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2021/1129_02/

※なお、本リリースの取り組みは、SDGs(持続可能な開発目標)における4つの目標に貢献しています。

目標11
住み続けられるまちづくりを
目標12
つくる責任つかう責任
目標13
気候変動に具体的な対策を
目標15
陸の豊かさも守ろう
SDGs
earth with good
三井ホームコンポーネント(株)が「ウッドデザイン賞 2022」を受賞 pdf[PDF版]
本件に関するお問い合わせ先

三井ホーム株式会社 広報グループ: 03-3346-4649

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