2014.07.07
業界に先駆けた次世代スマートハウスがさらに進化
「次世代スマートグリーンズ MIDEAS(ミディアス)」リニューアルオープン
~柏の葉実証実験住宅 スマート技術のさらなる向上を目指して~
三井ホーム株式会社(本社:東京都新宿区、社長:市川俊英)は、三井不動産グループによる次世代型都市「柏の葉スマートシティ」の街びらきに合わせ、実証実験住宅「次世代スマートグリーンズ“MIDEAS”」を、7月7日(月)にリニューアルオープンいたします。
“MIDEAS”は、木の家の特長であるCO2を蓄積する能力と、枠組壁工法が持つ高断熱・ 高気密性をベースに、創・蓄エネ技術と環境技術を結集したLCCM※1住宅です。
三井不動産グループは、柏の葉キャンパスエリアにおいて、環境やエネルギー問題に対応した安全・安心・サスティナブルな街づくり、世界最先端の知と技術で課題解決型の街づくりを目指す「柏の葉スマートシティプロジェクト」を推進してまいりました。当社もこのプロジェ クト」に参画し、「次世代スマートグリーンズ“MIDEAS”」に最新技術を結集させ、平成24年11月に実証実験をスタートしました。
そこから得られる成果を次世代スマートハウスの開発ならびにリフォーム事業につなげ、エネルギー使用量のさらなる削減と、健康・快適性能の向上などの新たな価値を両立させる家づくりを追求してまいります。
スマートグリーンズ
スマート設備仕様(グリーンズ)を装備した三井ホームのスマート住宅の総称です。
MIDEAS
M(三井ホーム)+IDEA(アイデア)+S(複数形)からなる造語です。三井ホーム次世代住宅のアイデアを集約した実験施設を意味します。同時に未来(Mirai)に向けて理想や原型(IDEA:ラテン語のイデア)を示す、2重の意味を込めています。
※1 LCCM
Life Cycle Carbon Minusの略称。住宅の長い寿命の中で建設時、運用時、廃棄時においてできるだけの省CO2に取り組み、さらに太陽光発電システムなどの再生可能エネルギーの創出によって、住宅の一生涯におけるCO2収支をマイナスにする住宅のこと。


1.次世代スマートグリーンズ“MIDEAS”実証実験の目的
1)オリジナルパッシブ環境技術の検証
- 現在、研究・開発を進めているパッシブ環境技術について、複合的に組み合わせた実証実験を実施します。
- 自然と共生した環境技術は建物設計にとどまらず、エクステリアとの一体性についても検証します。
2)エネルギー・スマート技術の最適化
- 太陽光発電システム、家庭用蓄電池、アシスト電源による電気エネルギーのマネジメントの最適化を目指した実証実験を実施します。
- 最新のスマート技術及び今後実用化が見込まれる技術を導入し、魅力あるライフスタイル 提案における独自のアプリケーション開発を目指します。
2.建物概要ならびに経緯
- 名 称:
- 次世代スマートグリーンズ 柏の葉実証実験住宅 MIDEAS(ミディアス)」
- 所 在 地:
- 千葉県柏市若柴 282-1
- 敷地面積:
- 305.03 ㎡(92.27 坪)
- 建築面積:
- 106.61 ㎡(32.24 坪)
- 延床面積:
- 168.50 ㎡(50.97 坪)
- 竣 工:
- 平成 24 年 9 月 4 日
- 構 造:
- 枠組壁工法(2×6ウォール)Gウォール構法 2階建
CASBEE戸建-新築(2010年版)環境効率S
☆☆☆☆☆ LCCM住宅☆☆☆☆☆
- 共同研究機関:
- 地方独立行政法人 北海道立総合研究機構 建築研究本部 北方建築総合研究所
- 次世代環境対応住宅開発プロジェクト発足:
- 平成 23 年 4 月 ~
- 建築工期:
- 平成 24 年 3 月 ~ 平成 24 年 9 月
- 公開期間:
- 平成 24 年 9 月 ~ 平成 24 年 11 月
- 実証実験:
- 平成 24 年 11 月 ~
- 改修工事:
- 平成 26 年 4 月 ~ 平成 26 年 7 月
3.今回リニューアルされ、実験を継続中の技術例
1) ナチュラルユーザーインターフェイスKinect(キネクト)
モーションセンサーの「Kinect(キネクト)」を用い、手振りによって窓やブラインド等の開閉や、お風呂の湯張りなどを操作する技術に音声対応が加わりました。手振りや音声の情報を「MIDEAS HEMS※2」からコントロール機器に伝えることで、さまざまな住宅設備や家電設備の操作が可能となりました。リモコンを使わない自然な身振りや音声による「ナチュラルユーザーインターフェイス」、またタブレット端末やスマートフォンによる「タッチユーザーインターフェイス」との実証実験を行い、直感的なインタ ーフェイスの可能性を追求しています。

- ※2 「MIDEAS HEMS(ミディアスヘムス)」は使用電力量などのエネルギー情報に加え、室内の温湿度や照度、気象 情報などの生活情報を取得し、窓やルーバー、照明、家電製品などをコントロールする次世代のHEMSです。
2) タッチユーザーインターフェイス (Newアクアリウム)
「MIDEAS HEMS」とつながっているセンサー機器やコントロール機器を、モニターやタブレット端末からタッチ操作する技術です。太陽光の発電や使用電力などのエネルギー情報や外気温度などを、楽しく直感的に把握できるように、水槽を泳ぐ魚などの種類や数で表現し、数値表示だけではない「見せる化」を意識した点が特長です。 また、一括で照明の消灯や窓閉めなどを行う「アプリ」や、映画鑑賞に適した照明シーンチェンジを行う「アプリ」など、「アプリ」を追加することで、住まいが便利に進化するという新たな提案を行っています。

3) IT家電との連携 (新規設定)
健康空調システム「Newスマートブリーズ」や冷蔵庫などのIT家電を、外出先から スマートフォンやタブレット端末を使って操作や状態確認を行うことができる技術です。
「Newスマートブリーズ」では、室内外の温度を確認したり、室温や風量設定などの操作を行うことができます。冷蔵庫では、内蔵カメラにより庫内の中を撮影でき、買い物中でも冷蔵庫の中を確認できます。IT家電は業界標準のエコーネット Liteによる通信を行っており、一部の機能は「MIDEAS HEMS」と接続し、さまざまな機器同士をつなぐ実験を行っています。

4) 業界初 EVワイヤレス給電
磁界共鳴技術を使用した、ケーブルを必要としないEV(電気自動車)のワイヤレス給電設備です。金属接触部がないため、ユーザーのよるケーブル敷設やコンセント接続の必要がありません。ワイヤレス給電への取り組みは住宅メーカー初(2012.2 導入)となりま す。

~その他独自技術について~
オリジナル制震付与耐震壁「VAX(バックス)」を参考展示しています。内壁枠組みに制振デバイスを組み込んだ「VAX」は、プレミアム・モノコック構法と組み合わせることで、2階建ての2階床の揺れをさらに最大35%程度低減することができ、その結果、一般的な枠組壁(ツーバイフォー)工法の建築物(耐震等級1相当)と比べ、地上に対する建物の揺れを2階建ての2階床で、最大80%程度低減することができます。



4.MIDEASよりすでに実用化された技術
■ 2×6(ツーバイシックス)ウォール標準化 (2014.4.1 実用化)
「プレミアム・モノコック構法」の基本構造(外周壁)を「2×6(ツーバイシックス)ウォール」とすることで、業界トップクラスの超・高断熱な枠組壁工法へと進化しました。

■ Newスマートブリーズ (2014.4.1 実用化)
業界No.1の通年エネルギー消費効率APF5.0※3という高い省エネ性能を持ち、PM2.5にも標準対応した※4高効率健康空調システム「Newスマートブリーズ」を開発し、これまで以上に、健康的な空間で快適な暮らしの実現を可能としました。


- ※3 2014年3月現在。「スマートブリーズ・プラス」(単相タイプ4馬力)の場合。
APF=Annual Performance Factor(通年エネルギー消費効率)。1年間に必要な冷暖房能力を、1年間でエアコンが消費する電力量で割った数値。 - ※4 2.5マイクロメートル以下の微粒子状物質の総称。
お客様のご要望や機種によっては対応できない場合があります。
0.3μm未満の微粒子状物質は除去の確認ができていません。
また、空気中の有害物質すべてを除去できるものではありません。
■ 屋根一体型太陽光発電システム ソーラークロス10kw(2014.4.1 実用化)
太陽光発電モジュールと瓦を一体で施工する、新しい太陽光発電施工システムです。モジュール下部の屋根仕上材が不要となるため、屋根重量を軽くできるだけでなく、屋根材と一体感のある仕上げが可能となります。

■ 屋上緑化 (2013.2.1 実用化)
3層アスファルトシート防水を採用し防水性・耐久性を高め、ルーフバルコニーを全面緑化することで、遮熱効果を高め、建物の省エネルギー性を向上させます。

5.今後のスケジュール
平成26年7月8日(火)~7月31日(木)の間、MIDEASをメディア公開します。
※完全予約制(土日はクローズ)、詳細は下記広報部へお問い合わせください。
8月以降は実証実験を再開・継続します。
以上

「」ロゴについて
三井不動産グループでは、グループのロゴである「(アンド)」マークに象徴される「共生・共存」、「多様な価値観の連繋」の理念のもと、グループビジョンに「
(アンド・アース)」を掲げ、当社グループのまちづくりが常に地球とともにあることを認識し、人と地球がともに豊かになる社会をめざしています。
「(アンド)」マークの理念とは、これまでの社会の中で対立的に考えられ、とらえられてきた「都市と自然」「経済と文化」「働くことと学ぶこと」といった概念を、「あれかこれか」という「or」の形ではなく、「あれもこれも」という形で共生・共存させ、価値観の相克を乗り越えて新たな価値観を創出していくもので、平成3年4月に制定されました。
三井ホーム株式会社 広報部 広報グループ : 03-3346-4649