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住宅ローンの金利相場は?
2025年最新情報と金利タイプを選ぶ考え方
OCT.10.2025
住宅ローンの金利は、わずかな差でも返済総額に大きく影響します。とはいえ、変動型・固定型といった言葉の意味や金利の違いが分からず、ローン選びに迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。現在の金利水準や今後の動向にも不安があるかもしれません。
住宅ローンの金利タイプとそれぞれの金利相場、選ぶときの考え方を分かりやすく解説します。金利の変動要因や家づくり全体と金利の関係にも触れているので、注文住宅を検討している人はぜひ参考にしてみてください。
POINT
- 住宅ローンの金利は「変動金利型」「固定金利選択型」「全期間固定金利型」の3タイプ
- タイプによって相場は異なり、いずれも政策金利や長期金利の影響で変動する可能性がある
- 相性の良い金利タイプを知り、返済総額を考えることで最適なローンを選べる
金利の相場は住宅ローンのタイプで違う
住宅ローンには複数の金利タイプがあり、それぞれ仕組みが異なります。適切な金利タイプを知るには、まずどのような種類があるのかを把握しなければなりません。金利の相場も種類によって変わるため、各種類の特徴を押さえた上で金利の相場を見ていきましょう。
変動金利型
変動金利型とは、借り入れ期間中に金利が見直されるタイプの住宅ローンです。一般的に半年ごとに金利が見直され、5年ごとに返済額が再計算されるという仕組みになっています。
メリットとしては、初期金利が他のタイプに比べて低く設定されている点です。一方で、将来的に金利が上昇した場合、返済額が増えるリスクがあるため、金利動向に注意を払う必要があります。
変動金利型の金利相場
2025年7月現在、多くの都市銀行では変動金利が年0.5〜0.7%台に設定されています。店頭金利は年2%以上であるものの、実際には優遇金利が適用されるケースが多いため、借り入れ時に提示される金利はかなり低くなる傾向です。
変動金利型の金利は、金融機関によって変わります。住宅ローンの借入を検討しているなら、主要な都市銀行やネット銀行など幅広い金融機関の金利をチェックしてみましょう。
固定金利選択型
固定金利選択型とは、借り入れ当初の一定期間(5年・10年など)については金利が固定され、その後は再度選択するか変動金利に移行するタイプです。一定期間は返済額が変わらない安心感がありますが、固定期間終了後の金利は予測できません。
固定金利選択型の金利相場
固定金利選択型のうち、特に多く選ばれる「10年固定」の相場は、2025年7月時点で年1.5〜1.6%前後です。こちらも変動金利同様、基準金利から引き下げられる前提で考えましょう。固定金利選択型の金利も、金融機関によって幅があります。
全期間固定金利型
全期間固定金利型は、借り入れから完済まで金利が一定に固定されている住宅ローンです。毎月支払う金利が変わらない安定感がありますが、金利は高めです。
代表的な全期間固定金利型ローンとして、「フラット35」が挙げられます。フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が連携して提供している制度型ローンです。
フラット35では、団体信用生命保険が任意で選べます。フラット20、フラット50といった期間別商品も存在しますが、利用には物件条件などの制約があるのが特徴です。
フラット35以外にも、金融機関が独自に提供している全期間固定金利型の住宅ローンがあります。
全期間固定金利型の金利相場
全期間固定金利型の金利相場は、2025年7月時点で2%前後です。フラット35は連携している金融機関によって、金利が変わります。
フラット35の金利幅を見てみましょう。ただし、金利は常に変動するので、最新情報は公式サイトの確認が必要です。
フラット35(借り入れ期間21〜35年)
- 融資率9割以下:1.840〜3.970%(最頻値1.840%)
- 融資率9割超:1.950%〜4.080%(最頻値1.950%)
住宅ローンの金利相場が変動する背景
住宅ローンの金利は常に一定ではなく、経済状況や政府の金融政策によって上下します。特に日本銀行の動きや長期金利の水準は、住宅ローンの金利に直接影響を与える重要な要素です。今後の金利変動に備えるためにも、住宅ローン金利がどのような要因で変動するのかを知っておきましょう。
日本銀行の政策金利
住宅ローン金利のうち、特に変動金利型の金利は、日本銀行の「政策金利」と密接に関係しています。政策金利とは、日本銀行が景気や物価の動向に応じて決定する短期の基準金利です。金融機関が日本銀行から資金を借りる際の利率に、影響を与えます。
この政策金利が引き上げられると市場の短期金利が上がり、それに連動する形で変動金利型の住宅ローン金利も上昇する傾向があります。逆に政策金利が引き下げられれば、住宅ローンの金利も低くなる仕組みです。
長期金利の動向
固定金利型の住宅ローンは、短期的な政策金利ではなく、10年物国債の利回りに代表される「長期金利」の動向に影響を受けます。長期金利とは国債などの長期間の債券で決まる金利であり、将来の景気見通しやインフレ予測、金融政策などを反映して変動するものです。
金融機関はこうした長期金利を参考にして、固定金利型の住宅ローンの金利を設定します。そのため、長期金利が上がると住宅ローンの固定金利も上昇し、下がると固定金利も下がるという仕組みです。
住宅ローンの金利相場は今後上がる?
住宅ローンの金利は、今後上昇する可能性があります。特に固定金利は、ここ数年でじわじわと上がっている傾向です。背景には日本銀行の金融政策転換や物価上昇、海外金利の上昇などがあり、長期的に金利が上がる局面に入っているとする見方もあります。
一方で変動金利は今もなお低水準を保っていますが、将来的に政策金利が引き上げられれば、連動して上昇するリスクがあります。現在は変動金利のほうが魅力的に見えるかもしれませんが、金利が上がれば返済額が増加する点には注意が必要です。
金利で考える住宅ローンの選び方
住宅ローンの金利にはさまざまなタイプがあり、どれを選べばよいか迷う人もいるでしょう。変動型なら金利は安いけれど将来的に金利が上がるリスクがあり、固定金利型は変動型に比べて金利が高めです。金利のタイプから住宅ローンを検討するとき、選定の軸になる考え方を解説します。
自分と金利タイプの相性を見極める
住宅ローンの金利タイプには、それぞれ適した利用者像があります。例えば、家計にある程度の余裕があり、将来的な金利変動に対応できる人には「変動金利型」が向いているでしょう。
一方で、教育費や介護など将来的に大きな支出が想定される場合には、返済額を一定に保てる「全期間固定金利型」が安心です。
「固定金利選択型」は、5年や10年といった期間限定で金利を固定できるため、一定期間だけ支出を安定させたい人に向いています。将来のライフプランを見据えて、自分と金利タイプの相性を見極めましょう。
返済総額を考える
住宅ローンは金利のタイプももちろん重要ですが、実際の返済額はそれだけでは決まりません。事務手数料や保証料、団体信用生命保険への加入費用といった諸費用も含めて「総返済額」で比較することが必要です。
金利だけ見ると低いローンでも、手数料が高ければ総額で損をするケースもあります。ローン選びでは、シミュレーションで月々の返済額だけを見るのではなく、契約期間全体でどの程度支払うことになるのかを把握した上で判断するのが賢明です。
住宅ローンの金利で注意したいポイント
住宅ローンの金利を考えるとき、見落としがちな点がいくつかあります。家づくりの予算計画全体のバランスや、将来を見越した返済リスクは重要なポイントです。それぞれどのような問題があるのか、どう考えればよいのかを見てみましょう。
住宅ローンの金利は家づくり計画全体に影響する
住宅ローンの金利は、月々の返済額だけでなく、土地選びや建物の仕様・頭金の設定といった家づくりの意思決定にも大きな影響を与えます。例えば、金利を気にして借入額を抑えるなら、「頭金を厚くする」「坪単価を下げる」「オプションを減らす」といった調整が必要になるでしょう。
また、ローンの返済額を試算した上で、土地取得費用や外構工事費・登記手数料など、建物以外に必要な費用にどの程度の予算を充てられるかも検討しなければなりません。住宅ローンの金利と借入額だけでなく、住まいづくり全体のコストバランスを意識する必要があります。
変動金利型は未払い利息のリスクに留意する
変動金利型の住宅ローンは金利が低めに設定されており、毎月の返済負担を抑えられるメリットがあります。ただ将来的に金利が著しく上昇した場合、返済額の見直しが追いつかず、「未払い利息」が発生するリスクがあります。
原因は、変動金利型の返済額は増加が5年ごと、増加幅が最大1.25倍までに制限されていることです。金利が急騰した際に支払いが追いつかなくなり、元本が減らずに利息ばかりが残ると、家計を圧迫するでしょう。変動金利を選ぶ場合は、将来的な変動リスクも踏まえて判断する必要があります。
三井ホームで理想の住まいづくりを
マイホームの具体的なイメージが定まっていなければ、住宅ローンの検討も難しいでしょう。どのような住まいを建てたいのかを明確にすることで、資金計画にも現実味が生まれるはずです。三井ホームでは、家づくりの参考となるカタログや、住宅ローンに関する相談体制も用意しています。
注文住宅の実例が詰まったカタログでイメージを具体化
三井ホームでは、建てたい家のイメージを具体化できるよう、目的別に実例集のカタログを提供しています。「リアルサイズ実例集セット」「モダン実例集セット」「共働き家族実例集セット」など、暮らし方や好みに応じたカタログの請求が可能です。
自分に合った住まいのイメージがわきやすくなります。カタログを見て理想の間取りやデザインの方向性をつかめれば、住宅ローンの現実的なシミュレーションに取りかかれるでしょう。
住宅ローンの資金相談も可能
三井ホームでは、住宅ローンや資金計画についての相談も受け付けています。どの金利タイプを選ぶべきか迷っている、返済額のイメージを具体的に知りたいという場合に、専門スタッフのサポートを受けられると安心感があるでしょう。
資金面からも安心して検討を進められる体制を整えているのも、三井ホームの強みです。Webフォームから相談はもちろん、最寄りの営業所やモデルハウスでの相談も受け付けています。
まとめ
住宅ローンの金利タイプごとに相場やリスクは異なるため、それぞれの特徴を理解した上で、自分のライフプランに合ったローンを選びましょう。家づくりの方向性が決まっていないと資金計画も立てにくいため、早い段階で理想の住まい像を固めておくことも重要です。
三井ホームは家のイメージづくりとローンの不安、どちらも一緒に相談できます。理想と現実のバランスを取れる、計画的なマイホームづくりの選択肢としてぜひご検討ください。