DESIGN
FEB.12.2025
素敵なマイホームのつくり方
〜玄関の設え〜


Entrance Design 1大容量の収納と動線を考慮した
玄関でキレイを保つ


毎日出入りする玄関は、靴はもちろん、傘や遊具、アウトドア用品などでついつい散乱しがちです。玄関がモノでいっぱいになると、靴の着脱も一苦労になり、生活動線に不都合が生じます。来客時に散らかった印象を与えないようにするためにも、靴やモノをたっぷり収納できるスペースが必要です。玄関土間を活用してシューズクロークや収納棚を設ければ、いつもスッキリと広いスペースを維持できますね。また、シューズクロークから室内へと続く動線を確保すれば、家族用と来客用で玄関を分けて使うこともでき、急な来客でも焦る心配なし。土間をL字に設えたり、上り框を斜めに切ってホールを広く使えば空間にもアクセントが生まれ、複数での出入りもしやすくなります。


玄関ホールの中央に壁を立ててシューズクロークのスペースを確保。来客からは収納スペースが見えないようになっている。シューズクローク側の土間は、リビングを通らずに水回りへと裏動線でつながっている。土間とホールをフラットにつなげることで大容量の収納を確保した。


家の中にありながら土足で歩ける土間は、アウトドアグッズを収納したり、自転車を置いて整備をしたり、ライフスタイルに合わせて幅広い用途で使うことができる。

土間と玄関ホールを同じタイルで仕上げ、壁、天井も白で統一して連続感のある空間に仕上げている。土間の奥にはシューズクロークを設置し、靴のほか、サーフボードやウェットスーツなどを収納できるようにした。

玄関ドアを開けると、ストレートにシューズクロークへ。土間は常にすっきりとした状態に。
Entrance Design 2つながりと広がりを持たせた
開放的な玄関

玄関は家の出入り口としての役割だけでなく、外出するときや帰宅したときに安心感や温かみを感じられることも理想です。玄関ドアを開けて、陽の光や美しい景色を感じられるピクチャーウィンドウが目に入ると、ホッと安心感を味わえます。また、大きな開口部でリビングとつながりを感じる玄関は、開放的で明るく、家族の出入りも眺められるメリットもあります。外空間と室内をつなげる玄関は、開放感や四季の移ろいを感じるだけではなく、人を招きたくなるような個性を演出することもできますね。


玄関の突き当りに大きなフィクス窓を設置して、明るさと広がりを演出している。玄関ホールとリビングの間には仕切りを設けず、奥まで視線が伸びていくようになっている。デザイン格子を配して、開放感を損なうことなくゾーニングした。



白を基調にした玄関ホールには、中庭に向けてフィクス窓を設置。緑の景色を絵画のように美しく切り取っている。戸外の自然光と植栽の眺めを取り込み、出入りするたび季節ごとに変化する自然の移ろいを楽しむことができる。

玄関の間口は約3m。リビングとの間にはあえてドアは設けず、中央のアクセントウォールの左右を開けて、オープンな構成で奥行を感じさせるようにした。サイドにはフィクス窓を配置し、まるで縁側にいるかのような開放感あふれる心地いい空間に仕上げている。

大勢の来客を迎えられるように、広い間口を確保した玄関。正面には大理石調のアクセントウォールがゲストを迎える。左手はLDKへと続いており、ホールに上がった瞬間に開放感に包まれる。
Entrance Design 3玄関に架かる階段

玄関ドアを開けたとき、階段がまるでオブジェのように美しく写ります。吹き抜けにつながっているので、天井に高さが出て開放感も感じることができます。スケルトン階段やアイアンの手すりなど、意匠を凝らしたデザインは、その家の個性を印象づけるシンボルにもなります。玄関に階段を設ける場合、床や壁など内装との統一感も大事ですね。階段下や階段まわりには、植物やオブジェなど、好きなものをディスプレイして楽しむこともでき、リビングとは別のくつろぎスペースとしても活躍してくれます。

玄関は LDKとは間仕切りなしでオープンにつなぎ、開放的な雰囲気をもたらしている。2 階へ続く階段は、ゆったりと幅をとり、踏み面、蹴上げともに木で仕上げた。階段幅の広い部分は、植栽を飾るスペースとして活用している。


土間のタイル、壁や天井のクロスは白系で統一して、玄関を明るく広々とした場所に。吹き抜けのスケルトン階段がフォーカルポイントとなり、縦方向へも空間が連続していく。

玄関ホールに階段のスペースも取り込み、手すりにガラスパネルを入れて視覚的な広がりを演出した。階段の上部にある窓から差し込む光は階下まで伸びて、空間全体に明るさをもたらしている。

注文住宅を建てるとき、
玄関は住まいの印象を決める重要なポイントといえます。
家族が毎日使う場所だからこそ、収納の使いやすさ、
生活動線などを考慮して決めることが大切です。
また、お客様を迎える場所でもある玄関は、広さや明るさ、
床や壁の素材にこだわることで、
良い印象を与えるでしょう。
外観やLDKなどの内装と統一感を持たせることもポイントです。
「玄関」の設え方、いかがでしたでしょうか。
自分たちに合った家づくりを見つけるヒントになりますように。