![]() |
「脱炭素に貢献できる」 令和に”木造マンション”を選ぶ理由 |
---|
2022.03.30
土地オーナーにとって、ポテンシャルを最大限に引き出す土地活用法を選ぶことは当然のこと。とはいえ、地域や立地条件、土地の広さや形状によってできることはさまざま。さらに時代による社会情勢や価値観、マーケットやニーズの変化は目まぐるしく、土地活用に慣れたオーナーにとっても難しい一面がある。
なかでも土地活用の代表例ともいえる賃貸住宅の場合、周辺にも競合物件が多く、いかに差別化した建物を建てるかが大きな課題となる。差別化の手法はさまざまあるが、そのソリューションを幅広く持つパートナー企業として絶大な信頼を得ているのが三井ホームだ。今回は差別化に成功した木造3階建て賃貸マンションの事例について、東京南支店の笹原和也氏に話を聞いた。
2022年1月に竣工した大阪市の木造マンション
※木造マンションは3階建以上の共同住宅で、劣化対策等級3である、かつ耐震等級3もしくは耐火等級4か耐火構造の条件を満たし、住宅性能評価書を取得することが条件となる。
建設地は大阪市内の中心部。敷地に建っていた一戸建て、事務所、倉庫が築50年以上になり、オーナーが土地活用事業に踏み切った。
「オーナー様自身は初めての土地活用でしたが、不動産会社にお勤めというご職業柄、知識も経験も豊富でした。今回の場所は都市の中心部で最寄り駅からも近く、オーナー様の判断で賃貸住宅での土地活用と決められていました。実際にうかがってみると大阪城も近い街なかの中心部で、ここは賃貸住宅しかないなと。異論なく賃貸一本で計画を進めました」
しかしながら、当初オーナー側は鉄骨造3階建ての賃貸住宅を第一に希望。鉄骨に強い他社も含めて数社に相談をされていたという。
東京南支店の笹原和也氏
「オーナー様は木造に昔ながらの在来工法のイメージをお持ちだったようで、耐久性や耐震性を気にしていらっしゃいました。初めて当社の木造4階建てモデルハウスを訪れた際、鉄骨造の設計だと思われたそうなんです。“これが木造なの!?”と、とてもびっくりされていました。当社は在来工法とは違ってツーバイフォー工法を独自に進化させた《プレミアム・モノコック構法》を採用しています。
耐久性、耐震性はもちろん、高遮音床仕様《Mute》による遮音性、そしてツーバイフォー工法の強みである断熱性も含めて、当社の住宅性能は在来工法とはまったく別物です。そうした性能の高さに加えて、三井ホームのもつデザイン性や保証、メンテナンスを高く評価してくださり、最終的には当社をパートナーとして選んでいただきました」
賃貸住宅を経営する側にとって、収支計画は何よりも重要なこと。ただ、建物は何十年と存在するものであり、街並みを形成するひとつの重要な要素。建物やオーナーの社会的責任があることも忘れてはいけないポイントになる。その点、このプロジェクトのオーナーは非常に高い意識を持っていたという。
「この土地はオーナー様自身が育った場所で、地域への愛着がありました。ただ、比較的古くからの街並みが残っている地域であり、社会的な情勢もあって近年は空き家も増えていて、オーナー様は地域を活性化したいという思いが強くあったんです。そこでこだわったのが外観デザイン。街がパッと明るくなるような、若い人たちが集まってくるような建物をご希望でした」
果てしない空に続く、飛行機雲を意味する《CONTRAIL》の表札
三井ホームでは、モダンでシンプルなタイプから、南欧風やパリのアパルトマン風など、さまざまなデザインをラインナップ。今回は《スパニッシュ》を採用し、明るくリラックスしたイメージでデザインした。
「オーナー様がとくにこだわったのは瓦屋根です。3階建てなので屋根はあまり見えないのですが、スパニッシュらしさをより強調するために建物のエントランスに庇をつくり、瓦屋根でアクセントをつけました。また、前面道路と建物の間に広い空間をとり、アプローチを長めに設けています。こうすることで空間全体に余裕がうまれ、邸宅感や高級感を演出することができます」
《スパニッシュ》なイメージが香しい瓦屋根に、思わず惹きつけられる
敷地入口の塀もスパニッシュなデザインで統一。建物の前は玉砂利やレンガ、芝生で装飾を施し、一般的な賃貸住宅とは一線を画したあたたかみと品を感じさせる。建設時から周辺地域の期待値も高く、入居の募集が始まるとすぐに入居者が決まったという。
「オーナー様はすぐに入居者が決まったことはもちろん喜んでいらっしゃいましたが、それ以上に、街を活性化させたい、元気づけたいというご要望を叶えられたとうれしそうにおっしゃっていたのが印象的でした。当社の建物がその力になれたことはこちらとしてもとてもうれしく思います」
内部は雰囲気が一転、各部屋に続くグリーンのドアが爽やか
独自のプレミアム・モノコック構法を用い、頑丈で長持ちする木造住宅をつくる三井ホーム。近年は低層住宅だけにとどまらず、木造大規模中層マンションも積極的に着手。昨年、三井ホームの木造マンション《MOCXION(モクシオン)》としてブランド化した。
三井ホームのプレミアム・モノコック構法は、国の住宅性能表示制度(※1)で劣化対策等級の最高ランク「3」を取得している。適切な維持管理により75~90年の耐久性を確保するうえ、減価償却期間はRC造と同等の47年(※2)。資産価値の面で有利になっていることも土地オーナーにとっては見逃せないポイントだ。
※1 2000年4月1日に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」にもとづき、同年10月に本格的に運用開始された制度。
※2 ERIソリューションと連携し、《MOCXION(モクシオン)稲城》の物理的耐用年数を実態に合わせて評価する取り組みを実施。エンジニアリングレポート(ER)によって認定され、現在監査法人の承認も得ている。
稲城市にそびえ立つ木造マンション《MOCXION(モクシオン)》
第1号の《MOCXION(モクシオン)稲城》は、昨年秋に完成。5階建て51戸の部屋が募集開始とともに満室になるなど高い評価を受けた。なかでも興味深かったのは、入居者が《MOCXION(モクシオン)稲城》を選んだ理由。三井ホームによると、「脱炭素に貢献できる」という回答が若い人を中心に数多く集まったという。
実際、木造は鉄やコンクリートに比べて製造や加工の工程で使うエネルギー量が少なく、建設時のCO2排出量は鉄骨造やRC造に比べて半分程度。SDGsの広まり、環境意識の高まりを背景に、若い人を中心に消費行動、価値観が変わってきていることがよくわかる回答といえる。
木造であることが差別化になるこれからの時代、三井ホームのプレミアム・モノコック構法で建てる木造賃貸住宅・木造マンションが、ひとつの答えになるかもしれない。
三井ホーム
東京南支店
東京南営業所
笹原和也氏
お問い合わせ
三井ホーム株式会社
0120-06-2331
10:00~17:00 定休日/水曜・日曜・祝日(一部エリアは土曜・日曜・祝日)