連載住み続けるための新しい選択「自宅併用型賃貸住宅」

定年後、お金を理由に
「愛着ある自宅」を手放していいのか?
2020.3.30

定年後、お金を理由に
「愛着ある自宅」を手放していいのか?
2020.3.30
リタイア後、住まいを変える人は多い。
しかし本音をいえば、家族とともに過ごした自宅を、手放したくない人も多いだろう。
「お金の面さえ問題なければ、住み続けたい…」と考える人に、ひとつの解決策がある。
それが、三井ホームの「自宅併用型賃貸住宅」だ。
本記事では、同社三井ホーム株式会社の依田明史グループ長に話を伺った。
リタイア後、築年数の経った自宅に住み続けるか、それとも売却してマンションなどに住み替えるか。できることなら、住み慣れた場所を離れたくない。けれど、古い建物のままでは老い先の人生が不安だ。建て替えるにしても、バリアフリー化したり、耐震性や耐火性を強化したりすると、かなりのコストがかかる…。このように悩み、愛着ある自宅を手放すケースもある。
「愛着のある自宅での暮らしを、お金の面で諦める必要はありません。『自宅併用型賃貸住宅』であれば、少ない費用で、暮らしの質をあげることもできます。」と、三井ホーム株式会社の依田明史グループ長は伝える。
たとえば90坪の土地に、建物40坪の自宅を、4,500万円の借り入れで建てるとする。年利0.6%の35年ローンで返済をすると、月々の返済額は11.9万円となる。
一方、建坪60坪で、自宅部分の40坪に加え、7坪(家賃7万円/月)と13坪(家賃11万円/月)の2つの賃貸住宅を備えた自宅併用型賃貸住宅を、6,500万円の借り入れで建てるとしよう。年利0.6%の30年ローンで月々の返済額は19万7千円だが、家賃収入が18万円あることから、自己負担は月々わずか1万7千円となる。30年の収支でみれば、約3,700万円もの差が出るのだ
「『自宅併用型賃貸住宅』は賃貸住居を貸し出す“事業”になるため、必要経費を計上でき、所得税・住民税を軽減させることができます。また200㎡を超える敷地で要件を満たせば、土地の固定資産税・都市計画税を大きく軽減させることもできます。税金面でもメリットは大きいといえるでしょう。」
コスト面で大きなメリットのある「自宅併用型賃貸住宅」だが、リスクやデメリットはないのだろうか。賃貸住宅経営で、まず思い浮かべるのは「空室リスク」だ。今後も人口減が予測されている日本において、賃貸住宅経営がこの先も成り立つのか。
「人口は減少していますが、単身者や夫婦二人世帯が増え、世帯数はむしろ増加しています。それに、賃貸住宅の6割はバブル期以前に建てられたもので、耐震性・遮音性・断熱性と、快適に暮らすことのできる設備を求める入居者ニーズに応えられていません。今の入居者が求めている住まいの供給数が足りていないのです。もちろん、賃貸ニーズのないところでは『自宅併用型賃貸住宅』は成り立ちません。周辺のマーケットをしっかりと捉えたプランニングが必要になります。」
都内やその周辺地域の駅近の立地はもちろんのこと、地方でも県庁所在地のような主要都市であれば、役所や大手企業の支店が多く、今後も高い賃貸ニーズがあると予想されている。
一方で入居者トラブルを心配し賃貸経営に二の足を踏む人もいる。しかし多くのグループ企業をもつ三井ホームであれば、賃貸経営に対する漠然とした不安は杞憂に終わるだろう。
「企画の段階からグループ会社の三井ホームエステートや地域の有力な不動産管理会社が参加し、地域の住人像やニーズなど、将来を見据えた適切な提案をします。入居者募集や管理体制にも定評があるので、安心していただけるでしょう。」
三井ホーム株式会社
営業推進部 賃貸・用地グループ
依田明史 グループ長
※撮影当時の部署を記載しています。
三井ホーム株式会社
営業推進部 賃貸・用地グループ
依田明史 グループ長
※撮影当時の部署を記載しています。
三井ホームがメインで取り扱うのは「木造」だ。多くの人が木造賃貸住宅は、RC造に比べて遮音性や耐震性、耐火性で劣ると考えるだろう。そのような既成概念を覆すのが、三井ホームの木造賃貸住宅だ。
「三井ホームの木造賃貸住宅には『プレミアム・モノコック構法』という独自技術を採用しています。RC造や鉄骨造のマンションの大半は耐震等級1であるなか、三井ホームの木造賃貸住宅は、消防署など災害時の支援拠点となる建物の耐震性能に匹敵する耐震等級3に対応しています。国土交通省の調べによると、耐震等級3に対応する共同住宅は日本全体で1.7%に過ぎないそうです。」
三井ホームの木造賃貸住宅では、鉄よりも耐火性のある木を構造材に使い、内部火災が自然鎮火しやすい工法、構造にしている。また、標準仕様で新築分譲マンション並みの遮音性を実現するなど、木造賃貸住宅に対する課題はクリアしている。オーナーの暮らしを優先する「自宅併用型賃貸住宅」は、三井ホームが「木造」を主としているからこそ、実現できるのだ。
「鉄骨構造では、パターンが決まっているのでデザインに限界があります。しかし木造の場合は、空間づくりの自由度が非常に高く、敷地に合わせた建物を建てることができます。オーナーの強いこだわりも、木造だからかなえることができるのです。」
外観や内装のデザインや設備、自宅と賃貸部分の配置…「自宅併用型賃貸住宅」は、オーナーの理想の暮らしを中心に据え、その理想を実現させるために賃貸経営をプラスする。だから三井ホームが手掛けてきた「自宅併用型賃貸住宅」には、同じものがひとつとしてない。それは、オーナー一人ひとりの理想をカタチにしてきた結果だといえるのだ。
【動画】三井ホーム 震度7連続加振回数60回「実大耐震実験」
※本実験に使用した建物はプレミアム・モノコックGです
取材・文/関根昭彦 撮影(人物)/杉能信介
※本インタビューは、2020年3月3日に収録したものです。