お客様が絶えない人気店、誰もが知っている有名店。成功しているお店は、それぞれ独自のノウハウを持っていますがお客様に満足を、との想いは変わることがありません。
印象に残る外観、心地よい空間、目を楽しませるインテリア。オーナー様お一人おひとりが求めている夢、叶えたい想いを「建築というステージ」でひとつひとつ具体化することで、お手伝いしていく。
飲食、サービス、ショップ、リフォーム。三井ホームがお手伝いし、想いがカタチになった店舗建築をご紹介します。
自分の部屋で、ゲストをおもてなしする感覚。
そんな意識でつくったギャラリー。
南青山で陶器ギャラリー「一枝軒」を経営するオーナー様が開いたうつわ屋「一枝軒-2」。ご両親が住まわれていたご実家を建て替えたもので、あらゆるところにオーナー様の美意識が貫徹しています。紅殻色の壁、漆芸作家にオーダーした根来塗りの飾り棚。店内は赤色で埋めつくされています。エアコンまでも赤色に仕上げてあるという凝りよう。赤は元気になる色だから、とオーナー様は笑顔で理由を述べてくれました。
中庭を渡る風もごちそうのカフェ。
まるでリゾート地のプチホテルのよう。
「日常とは少しだけ別の場所にしたかった」とおっしゃるオーナー様のこだわりは、中へ入るとさらにはっきりしてきます。アプローチの中庭をはさんで、左右に分かれた喫茶室は白壁と檜の無垢材などで構成され、明るい雰囲気はお客様からも大好評です。最大のテーマは、お祖父様から譲り受けた檜の大木を最大限に活かすこと。樹齢150年余の銘木は木目も美しい大小のテーブル、壁板、カウンターなどに生まれ変わり、新しい時を刻んでいます。
檜の一枚板のカウンターに
白木の白、壁の白、和紙の白。
お客様に寛いでいただきたいから、とお店は低めに仕上げたL字型のカウンターにゆったりした椅子が10脚だけ。そのカウンターは惚れ惚れするような檜の無節の一枚板。吉野の銘木屋でようやく探しあてた逸品です。つくっている手元がすべてお客様から見えるように、との注文に対し、カウンターと俎板は同じ高さになるように設計。道路に面した窓には内側に障子をいれて外と区分しつつ、密閉された感じにはならないよう地窓や戸外の縁がのぞくガラス窓を設けています。
ジュエリーボックスを開けたときの感動。
宝石のようなケーキが並ぶ。
緑色の外壁、赤色の屋根と窓枠、サンシェード。緑と赤の対比が鮮やかな外観からは、パリの街角にあるパティスリーといった匂いが感じられます。このお店のケーキが気に入り、午後に訪れては紅茶でケーキを楽しまれる年配のご夫婦がいらっしゃる、というエピソードも伺いました。
50年代のアメリカが眼前に。少年時代からの夢を実現させたカスタムカー・ショップ。
昔、ハリウッド映画で見たようなシルエット、デッキを備えた木製階段、赤ペンキで塗られたドア、風になびく星条旗。一瞬、古き良きアメリカへタイムスリップしたような錯覚を覚えるのがホットロッドショップ「ヴィクター」ですホットロッドとは80年も前のアメリカで生まれたカスタムカーのこと。1920年代の建物をフィフティーズ(50年代)にリフォームしたイメージでつくられています。
自分の部屋で、ゲストをおもてなしする感覚。
そんな意識でつくったギャラリー。
両側に欅並木が続き、ブランドショップやカフェが軒を連ねる表参道。にぎやかな表通りから少し中に入った角地に、オーナー様ご家族が暮らす自宅兼画廊があります。コテ仕上げの外壁、クラシックな玄関灯とネームプレート、花が咲き緑が鮮やかな植栽。レストランと見間違えそうなエントランスから扉を開けて中へ入ると、そこは温かな雰囲気の静かな展示室。茶系統のタイルを組み合わせて貼られた床、形状やサイズもさまざまな窓、天井のスポットライトは可動式のハロゲンライト。作品を主役に仕立てるシンプルな空間でありながら、細部にオーナー様のこだわり、センスの良さが光ります。