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地震に強い家をつくる、構造の挑戦。

DESIGN

地震に強い家をつくる、構造の挑戦。

SEP.23.2016

高い耐震性能を目指し、独自の構造開発を行ってきた三井ホーム。その重要性について構造の専門家2人が熱く意見を交わした。

地震による全・半壊ゼロという実績を誇る三井ホーム。去る7月、同社の住宅に阪神淡路大震災や東日本大震災と同じ地震波を与える大規模実験を行った。震度7を60回加震し、耐えられることを実証。実験の一部に構造家の名和研二さんが立ち会い、同社技術研究所の太田啓明さんと対談した。

震災の現場を訪れて実感、家は壊れちゃいけない。

震災の現場を訪れて実感、家は壊れちゃいけない。

つくば市にある国立研究開発法人、土木研究所で行われた振動実験。三井ホームの「プレミアム・モノコックG」の住宅に、タイプの違う震度7相当の地震を計60回起こして検証。最後まで家は倒壊しなかった。

名和 実験を通して、改めて客観的に地震の揺れを観察してみると、揺れは、激しくうねったり、瞬間的に一方向へ衝撃が来たりと、いろいろなんですね。

太田 そうなんです。ひとえに地震といってもタイプはさまざま。こうして異なる条件を繰り返し課すことで、住宅の耐震性能が明確にわかります。

名和 三井ホームでは「プレミアム・モノコック構法」などのハイスペックな耐力壁で、従来の倍以上の強度をすでに実証していますね。まだ上を目指すのでしょうか?

太田 安心かつ安全であることは大前提ですが、日々時間を過ごす家は、さらに快適な空間でもあってほしい。そうした家の在り方を決めるのはデザイン(設計)です。耐力壁が強靭であれば壁を少なくすることができ、設計の自由度ももっと高まると思いませんか。

名和 確かに。自分の場合、構造構成をできる限り素朴にするというのがモットー。設計側が大事にしたいと思うことを、亜流であっても自由で明解な手法で実現したいんです。

太田 名和さんが手がけた家は、構造が意味をもって形に反映されている理想型。私個人としてはそれを木にこだわって実現しようとしています。

名和 そこにツーバイフォーのパイオニアたる所以がある。だからこそ木造住宅のプロとして、より高度な技術を生み出していけるんですね。

太田 私が技術研究所に入って2年目に阪神淡路大震災が発生しました。現地を訪れ、現状を目の当たりにして「絶対に家は壊れちゃいけない」と強く思ったんです。その思いはいまも変わらず、より高いレベルを追求しています。

名和 一般的に構造は表立って見えないもの。だからこそ、目的意識を明確にもち、設計者や施主、時に施工者とまっすぐ向き合わなければいけない。

太田 最終的なアウトプットはお客様次第。私たちは、どんな家でも対応できるような〝懐の深い〞構造体が提供できればと考えています。

名和 まだ挑戦は続きそうですか?

太田 日本は地震や台風も多く、夏は暑く、冬は寒い。建物に厳しい条件でも、安心かつ快適に、長く住める家をつくることが、我々エンジニアに課せられた使命だと思っています。

<プロフィール>

プロフィール

太田啓明 (写真左)

三井ホーム 技術研究所

1966年生まれ。90年入社。一般住宅や店舗の設計を経て、現在、同社技術研究所の研究開発グループ長。「Gウォール構法」や免震システム「M-400」の開発などに携わる。

名和研二 (写真右)

すわ製作所 構造設計室なわけんジム

1970年生まれ。東京理科大学建築学科卒業。建築事務所勤務を経て、90年代後半より構造設計に転向。2002年独立。特殊な条件の構造設計もいとわず、建築の可能性を広げている。

条件と向き合い、自由な構造を考案。

さまざまな条件を解決した名和研二さんの構造設計の例。①は、敷地周辺の廃コンクリート・ブロックで構造体と壁を兼ねた。②は、門型構造フレームをデザインに活かした。

潜水士のためのグラス・ハウス

①潜水士のためのグラス・ハウス

設計:ナフ・アーキテクト&デザイン

門型の家

②門型の家

設計:すわ製作所

[プレミアム・モノコック構法]

[プレミアム・モノコック構法]

耐震性の高いツーバイフォー工法に、配筋量従来比2.67倍のベタ基礎「マットスラブ」、継ぎ目がなく災害に強い外壁「BSウォール」、2.4トンの荷重に耐える高強度屋根断熱パネル「ダブルシールドパネル」などの三井ホーム独自の技術をプラスし、さらに耐震性、耐久性などを向上させた「プレミアム・モノコック構法」。外力を面全体で吸収し、支える。地震の衝撃と揺れに耐え、ねじれや変形を防ぐ。

>>プレミアム・モノコック構法について詳細はこちら

[Gウォール]

[Gウォール]

実験を行った家でも採用していた「Gウォール」(左)は、枠組材に高強度の集成材を、面材には厚さ12㎜の構造用合板を使用した高強度耐力壁。特殊な加工で釘の粘り強さとネジの接合力を両立した専用ネジ(右)を用いて5~10㎝間隔で留め、驚異的な強さを実現している。

>>三井ホームの耐震実験について詳細はこちら

尾鷲陽介・写真 photograph by Yosuke Owashi(人物)

猪飼尚司・文 text by Hisashi Ika

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