【木の家】ツーバイフォー工法を用いた家づくり

木の持つ優しい肌触り、柔らかな感触は、暮らしを心地よく包みます。
たとえば、人の体重を支える足にかかる負担は想像以上に大きく、
コンクリートや鉄など硬いものの上を歩くと、その衝撃から、疲れやすくなります。
これに対して適度な弾力性を持つ木の床は、足に優しく、疲労を和らげます。
三井ホームでは、このような木の「優しさ」に加え、「強さ」や「再生可能な資源」など、多岐にわたる能力に着目。
とりわけ世界最高レベルで管理されたカナダの木材を積極的に活用してきました。
環境に配慮した高品質なカナダの木材で、暮らしと地球に優しい住まいをお届けします。

「木」は住まいを守る強い構造材

建物の構造材は、軽ければ軽いほど地震に対して有利です。木は、建物に用いられる鉄やコンクリートの構造材と比べて圧倒的な軽さを誇ります。また、木は鉄、コンクリートと同じ重さで比較すると、引っ張る力に対しては、鉄の約2倍、コンクリートの約60倍、圧縮する力に対しては鉄の約2倍、コンクリートの約7倍の強度があります。つまり、軽くて強い木は建物の構造材に適しているのです。

CO2を吸収し、再生できる資源

森林資源保護の活動に参加

鉄やセメントは製造過程で化石燃料を消費し、その結果、大量のCO2を大気中に放出します。しかし、樹木は、光合成により地球温暖化の原因となるCO2を吸収して炭素として固定。そして酸素を放出し、地球温暖化の抑制に貢献します。また、一度伐採した森林でも、計画的に植林を行い、手入れをしていくことで、数十年後には再びもとの姿を取り戻します。他の材料とは異なり、木は再生できる資源です。木の家に住むことは、地球環境を大切に守っていくことにも等しいのです。

持続性のある森林資源の調達と国産材の活用

木材は計画的な伐採・植林・育林によって再生産が可能な資源です。適齢期の木を伐り、植林し、山を整備することは、森の健康の維持や、治山治水という面でも効果的。三井ホームでは安定した資材調達の観点から様々な産地の木材を持続可能な森林から調達しています。特に、輸送の際に排出される二酸化炭素量を抑制できる国産材も積極的に活用し、環境負荷の低減に貢献しています。

森の恵みを継承するカナダの現地法人「三井ホームカナダ」

三井ホームは、年間の伐採量を森林の年間成長量以下に抑えるといったカナダの厳格な森林管理に早くから着目し、1992年カナダに現地法人を設立しました。現在、第三者機関による森林認証(PEFC-CoC認証)を受け、合法性が確認された木材を調達しています。こうした背景には、森林資源を大切に考え、地球環境に配慮する三井ホームの想いがあります。
※PEFC-CoC(Chain of Custody)認証とは、PEFC認証木材の加工・流通を対象とした認証です。PEFCとはProgramme for the Endorsement of Forest Certificationの略です。

それは、世界基準。

世界中で愛され続けているツーバイフォー工法

アメリカでは正式名称をPlatformMethod (プラットフォームメソッド)、日本では「枠組壁工法」といいます。6種類の規格材のうち「約2インチ×約4インチ(ツーバイフォー)」材を主な基本構造材とすることから、ツーバイフォー工法とも呼ばれています。シンプルな構造でありながら、耐震性・耐久性・耐火性などに優れ、世界の様々な国や地域、気候・風土に対応する高性能な住まいを実現。北米からヨーロッパ、アジアなど、世界中に広く普及した工法です。

高いシェアと歴史的建造物が信頼性の証し

19世紀の北米で生まれ、200年以上の歴史を持つプラットフォーム工法(枠組壁工法)は、その後アメリカ全土に普及しました。ハリケーンが襲う南部、地震の頻発する西海岸、また高温多湿な地域や厳寒の北部など、エリアによって気象条件が異なるアメリカで、全住宅に占めるプラットフォーム工法のシェアは約80%もあり、建築工法の主流であることを物語っています。この工法が日本へ伝えられたのは明治初頭。札幌時計台や自由学園明日館など、築100年以上経ても美しい姿をたたえる建築物が残され、優れた耐久性を日本でも実証しています。

技術を磨き 「プレミアム・モノコック構法」へ

三井ホームは、1974年の設立以来、日本でのツーバイフォー工法(枠組壁工法)のリーディングカンパニーとして、耐震性、断熱性、耐久性など優れた基本性能を日本の風土や気候にあわせて進化させるとともに、常に研究を重ね、数多くの実績を積み重ねてきました。そして 、これまで40年間に渡り培ってきた技術を「プレミアム・モノコック構法」へと昇華(進化)させました。

KIDS DESIGN AWARD 2016

GOOD DESIGN AWARD

進化した木造壁構法「プレミアム・モノコック構法」。

「プレミアム・モノコック構法」は、床・壁・天井の6面体を1単位として空間をつくる「枠組壁工法」に、三井ホームオリジナルの「ダブルシールドパネル(DSP)」「ブロック・アンド・シームレスウォール(BSW)」「トラスフロア(TF)」「マットスラブ(MS)」を加えた最新構法。長年の研究から生まれたテクノロジーの粋を、屋根・壁・床・基礎に集約した、三井ホームならではのモノコック構法です。
※一部、寒冷地域ではプレミアム・モノコック構法に適応する独自技術が異なります。

屋根
ダブルシールドパネル(DSP)- 屋根断熱で、開放的な空間を実現 -

シンプルな構造で、優れた断熱性能と高い構造耐力を両立させた三井ホームオリジナル部材の「ダブルシールドパネル」。天井ではなく屋根そのもので日射熱を遮断し、小屋裏に熱がこもることがありません。また、2.4トンの荷重に耐える高い強度で、住まいを守ります。

ブロック・アンド・シームレスウォール(BSW)
- 継ぎ目がなく、災害に強い外壁 -

三井ホームが独自に開発した外壁「ブロック・アンド・シームレスウォール」は、「耐火性」「遮音性」「防水性」「対衝撃性」など、住まいを守るさまざまな性能をハイレベルに備えています。しかも継ぎ目がないので、外部からの熱や音の侵入を徹底的に抑制します。シームレスならではの性能と見た目の美しさを両立した魅力ある外壁です。

トラスフロア(TF)- 高強度、高剛性の床 -

高い強度を持つ、三井ホームオリジナル構造の「トラスフロア」。三角形のトラス構造が地震などの大きな力にも負けません。トラスの間に電気配線、空調ダクトなどを通せるため「スマートブリーズ」との相性も良く、すっきりとした天井を実現します。

基礎
マットスラブ(MS)- 独自の超剛性ベタ基礎 -

2倍以上の高密度配筋 当社従来比約2倍以上という圧倒的な鉄筋量により高強度・高剛性を備えた基礎。
一般的な住宅の布基礎は“線”で支える構造です。対して、三井ホームは、地盤への荷重を分散させる“面”構造の「マットスラブ」を採用しています。独自開発した「マットスラブ」は、床下全面が厚さ150mm以上の鉄筋コンクリートに覆われた、基礎全体を一体化した信頼性の高い構造です。

従来の配筋

「マットスラブ」(超剛性ベタ基礎)
※東日本大震災時の2階建て耐震等級3当社標準仕様比