ニュースリリース

2011.04.20
環境型住宅設備「高効率太陽熱ソーラーシステム 」を発売
新開発の集熱器で高効率と意匠性を両立させた給湯システム

  • 従来型の「太陽熱利用給湯システム」を高効率化させるとともに、屋根一体型、隠蔽配管で、スタイリッシュな意匠デザインを実現
  • ユーザーアンケートでは、太陽熱エネルギーについて、高い興味と関心

三井ホーム株式会社(本社:東京都新宿区、社長:生江隆之)は、新築やリフォームのお客様向けの環境型住宅設備「高効率太陽熱ソーラーシステム」を4月23日(土)から発売いたします。

家庭内で消費するエネルギーの3分の1が給湯エネルギーといわれています。当社も参画した「環境省地球温暖化対策技術開発等事業(競争的資金)」*1では、「太陽熱給湯」に着目し、消費エネルギーを削減する方法のひとつとして「高効率太陽熱ソーラーシステム」を開発しました。これは従来のシステムに比べて、集熱器の効率アップや屋根一体化等による意匠上の向上等を実現したものです。(*参考資料[1])

開発にあたり実施したユーザーアンケート調査結果(*参考資料[2])では、「太陽熱ソーラーシステム」について、"適切な情報提供や提案があれば積極的に取り入れたい"というニーズがみられ、太陽光発電とともに太陽エネルギーを有効に活用できる本システムの普及が期待されます。

環境にやさしい木の家、ツーバイフォー工法のリーディングカンパニーとして三井ホームは、これからも環境に配慮した設備提案等を積極的に行い、受注拡大を図ってまいります。

  • *[1]
    平成20年~22年度採択の「屋根一体型高効率真空集熱・負荷応答蓄熱等を用いた創エネルギーシステムの技術開発」事業で、当社のほか共同研究先として、地方独立行政法人北海道立総合研究機構 建築研究本部北方建築総合研究所、東京大学大学院工学系研究科 前真之研究室、近畿大学建築学部 岩前篤研究室、矢崎総業株式会社、矢崎資源株式会社、株式会社EP&Bが参画しています。

高効率太陽熱ソーラーシステムの概要

1. システムの概要

  • 屋根等に設置した集熱パネルに熱媒(不凍液)をポンプで循環させ、太陽熱で高温に達した熱媒を、貯湯タンク内の熱交換器に通す事により、貯湯タンク内に蓄えた水を温めてお湯にする「ソーラーシステム」をベースに、下記の3つの特徴を持つ高効率な給湯システムです。
    (1)「高効率集熱パネル」(高透過ガラス、Vフィルム、真空断熱ケース)
    新たに開発した高効率パネルを用いた仕様で、日射の少ない朝夕や気温の低い曇りの日でも、効率的に集熱可能で、当社採用の従来型の集熱器よりも約18%集熱効率がアップします。
    (2)「屋根一体型」
    従来型は屋根仕上げ後の設置により屋根仕上げ面に段差を生じますが、屋根一体型にすることでその段差を小さくしたため外観を損ないません。
    (3)「隠蔽配管」
    外観を損なわず集熱パネルを設置できます。
  • 太陽熱ソーラーシステムのタンク内の湯(水)は、電気・水道が止まった場合でも非常用水として使用することができ、貯湯タンクの排水口から取り出しが可能です。
  • 電気給湯対応のエコキュート用と、ガス給湯対応のエコジョーズ用があります。
  • エコキュート用では、天候を予測しヒートポンプ沸き上げを抑制する機能、給湯使用量学習、風呂熱回収といった3つの便利な機能にも対応しています。
種類 高効率太陽熱ソーラーシステム
(エコジョーズタイプ)
高効率太陽熱ソーラーシステム
(エコキュートタイプ)
イメージ写真
高効率太陽熱ソーラーシステム
タンク容量 200L 400L
給湯関連寸法(mm) 貯湯タンク 492×615×1765
ガス給湯器 464×240×605
貯湯タンク  693×796×1940
ヒートポンプ 820×300×650
熱源 ガス給湯器 ヒートポンプ
設置方式 屋根一体型

2. 販売予定価格

1,353,450円(消費税込)

  • ※エコキュートタイプ、集熱パネル3㎡、貯湯タンク420Lの場合の参考価格です。
  • ※価格は、建築エリアや熱源タイプ、設計等により異なります。

3. 発売日

平成23年4月23日(土)

  • ※平成23年10月以降の出荷対応を予定

4. 販売エリア

沖縄を除く全国

  • ※寒冷多雪地等一部地域では、設置できない場合があります。

参考資料 [1]

1. ◆「太陽熱温水器」と「ソーラーシステム」
太陽熱給湯には、「太陽熱温水器」と「ソーラーシステム」の2種類のタイプがあります。

「太陽熱温水器」 太陽の熱で水を温め貯湯し給湯する蓄熱式の給湯のこと。気温や日照条件によって給湯温度が変化します。

通常はポンプを使用せず水は集熱パネルと貯湯タンクとの間を対流により自然に循環することで温められる構造となっていて、比較的安価に設置できます。

太陽熱温水器」と「ソーラーシステム

「ソーラーシステム」
屋根等に設置した集熱パネルに不凍液などの熱媒を循環ポンプで循環させ、太陽熱で高温に達した熱媒を貯湯タンク内の熱交換器に通すことにより、貯湯タンクの中に蓄えた水を温めてお湯にするシステムです。天候等により集熱量が不十分な場合は、給湯器などの熱源器で加温して給湯します。

今回開発の「高効率太陽熱ソーラーシステム」
「ソーラーシステム」をベースに(1)高効率集熱パネル (2)屋根一体型 (3)隠蔽配管を採用した、スタイリッシュで高効率な給湯システムです。

参考資料 [2]

ユーザー調査について

■調査概要
調査期間:平成22年12月15日~12月17日
調査対象:
20~69才の男女個人で持ち家一戸建て居住者または5年以内に戸建購入意向者
調査地域:北海道、沖縄を除く全国
調査手法:インターネット調査
回答サンプル数:1,000

■調査結果の概要
1.太陽熱利用機器についての認知は、8割を超え、他の機器同様高い値を示しています(図表1)。また、興味・関心については、太陽光発電の35.7%に次いで、太陽熱利用機器は26.5%と高い値になっています(図表2)。また、太陽熱利用機器を使用しているか、興味・関心がある、もしくは購入検討をしたいと回答した方(N=307)では、その理由として、「光熱費が得になる」(79.2%)「エコ性能に期待できる」(51.1%)、「安全性がある」(23.1%)、「補助金制度が充実」(14.7%)という項目が上位となりました。(図表3)

2.住宅エネルギー利用機器の購入条件としては、日々の光熱費や、設置コストなど、経済的な要素が大きなポイントとなっています。(図表4)

3.住宅エネルギーの節約意識の項目として、冷暖房が最も高く、次いで給湯についても節約意識が高くなっています。(図表5)

4.太陽熱ソーラーシステムの設置意向については、その機能を提示した後では、「非常に設置したい」「やや設置したい」で28.9%、さらにエネルギー消費構造と機器の特徴提示後では、37.6%となりました。適切な説明を得ることで、設置意向が高まることが伺えます。(図表6,7) また、太陽熱ソーラーシステムの設置の適当なタイミングとしては、新築(45.1%)や全面リフォーム(34.2%)といった大掛かりな工事の際に設置したいと考える人が多く、また、太陽光発電とともに設置したいと考える人も17%にのぼりました。(図表8)

5.最も設置したい太陽エネルギー利用機器については、太陽光発電が57.1%と最も高いものの、3割以上の人が太陽熱ソーラーシステムを最も設置したいとの回答でした。(図表9)

6.住宅エネルギー機器の購入相談先としては、「住宅メーカー」が最有力候補(61.5%)で、次いで電力会社、工務店、リフォーム専門会社と続きます。

図表1 住宅エネルギー利用機器の認知度

図表2 住宅エネルギー利用機器への興味・関心

図表3 太陽熱利用機器を使用している/興味関心のある/購入を検討している理由

図表4 住宅エネルギー利用機器の購入条件

図表5 住宅エネルギーの節約意識

図表6 太陽熱ソーラーシステムの機能提示後の設置意向

図表7 エネルギー消費構造と太陽エネルギー利用機器の特徴提示後の太陽熱ソーラーシステムの設置意向

図表8 太陽熱ソーラーシステム設置の適当なタイミング

図表9 最も設置したい太陽エネルギー利用機器

本件に関するお問い合わせ先

三井ホーム株式会社 広報部 広報グループ : 03-3346-4649

ニュースリリース